今や日本にいる子供の30人に１人がハーフという時代です。テレビなどを観ていてもハーフタレントやスポーツ選手などをよくよく見かけます。こういった時代の流れは「美容室」においてもどのような影響があるのか、考えてみました。

様々な人種の人々が存在する「混血時代」。こういった現状は我々美容師にとっても無縁のものではありません。ここで今一度、美容室における混血時代のヘアスタイル提案についてまとめてみましょう。

出典:http://polls.dailynews.yahoo.co.jp/life/12065/resultまず初めに、「ハーフ」という呼称が差別用語にあたるという意見もあり現在では「ダブル」や「ミックス」といった呼称を用いる人も増えているようですが、当記事内では「ハーフ」という呼称に統一して書き記していこうと思います。これに関しては差別的要素は一切ございませんので予めご理解頂ければと思います。さて、日本におけるハーフの割合に関して

つまり、30人に１人はハーフの子供が存在する。例えるならクラスに１人はハーフの子がいるという事になります。実際我が社の新入社員を見ても、多い時で３〜４人のハーフの人材が見受けられます。ハーフを片親に持つ、俗に言うクォーターと呼ばれる人達を含めるとさらに多い割合になるでしょう。

出典:https://www.pinterest.com/ireallywanaknow/hair-hair-hair/混血時代において我々美容師に大きく関係してくる事が、日本人と外国人の髪質の違いです。一般的に日本人の髪はケラチンというタンパク質の量が多く弾力があり、太いのが特徴ですが、対する外国人(ここでは主に欧米人)の髪はコレステロールやキューティクルの量が多く柔らかく、柔軟性があるという特徴があります。古来から日本女性の「黒髪ロングヘア」が美しいとされたのは、こういった日本人が本来持つ髪質が影響しているという事です。

日本女性の「素髪」が美しいという一方で、カラーやパーマなどの薬剤処理などによるダメージは受けやすいという事実を忘れてはいけません。これは先ほどのコレステロールとキューティクルの量が影響しているのですが、外国人と比べこれらの量に劣る日本人の髪は薬剤によるダメージがデメリットといえます。日本人のような艶やかなロングヘアに憧れる外国人。外国人のような柔らかなカラーリングに憧れる日本人。ヘアスタイルはいつでも「ないものねだり」だという事です。

出典:http://pixshark.com/hair-beauty-photography.htm日本人と外国人では髪質がまるで違う。つまり我々美容師はそのどちらにも対応していかなければなりません。ましてや30人に１人がハーフの「混血時代」。その髪質は幾通りものパターンを生み、美容師を悩ませる事は容易に想像ができます。では我々美容師はどのように対処していくべきか？今までの常識を一度疑ってみる事ではないかと思います。パーマやカラーリングにおける薬剤の反応。これまで確信を持って施していた設定や選定が、多種に及ぶ髪質にどうアプローチしていくのか。対面する人や髪質が変われば当然施す技術も変えていかなければならなりません。答えがないからこそ、疑う。混血時代という事実を知り、頭の中に常に良い意味での疑いの気持ちを持つ事で我々美容師の価値をら高めていけるのではないかと。筆者自身も過信せず、励んでいこうと思います。

今日本の子供の30人に１人がハーフという混血時代を迎えています。美容室においても人種による髪質の違いに対応していく事は必須です。中でも薬剤の反応この記事を書こうと思ったキッカケは、一昨年前の我が社の新入社員の「ハーフ」率の高さに驚いた事です。スタッフでこれだけの割合がいるのであれば、お客様も然り。その割合は年々増えていく事でしょう。その時、我がBossからこのような「美容室における混血の影響」の話を聞き ”んなるほど〜” と。きっとメーカーさんもこれらの現状を考慮した開発に励まれている事と思います！